クレームメモ、分類していますか?AIチャットで原因別に整理し再発防止メモを作る方法

クレームメモ、分類していますか?AIチャットで原因別に整理し再発防止メモを作る方法

電話やメールで受けたクレームのメモを、AIチャットに貼るだけで緊急度と原因別に整理し、再発防止メモと上司に相談すべき基準まで作れます。店舗や事務の担当者がそのまま使える進め方を紹介します。

1. こんな悩みに使える記事です

電話・メール・来店で受けたクレームのメモが、ノートや付箋、メールの下書き、担当者の頭の中に散らばっていませんか。対応そのものに追われて、あとから見返す時間がなく、同じような苦情が何度も起きているのに、どこを直せばよいか分からない。そんな状態では、分類や再発防止まで手が回りません。

たとえば、架空の店舗で次のようなメモが1週間分たまったとします。「説明が違った」「配送が遅い」「電話対応が冷たかった」「同じ件で3回連絡した」「返品したい」。それぞれは読めば分かっても、緊急度の高いもの、上司に相談すべきもの、原因が同じものに分けるのは手間がかかります。さらに「次はどう防ぐか」まで考えると、後回しになりがちです。

この記事では、そうしたクレームメモをAIチャットに貼り、整理の下書きを作る方法を紹介します。使うのはChatGPTやClaude、Copilotなどの対話型AIサービスです。無料プランで始められ、コードやAPI、システム連携は不要です。非エンジニアの方でも、普段のメモを貼って質問するだけで進められます。

今日の到達点は4つです。1つ目は、クレームの緊急度を整理すること。2つ目は、原因別の分類表を作ること。3つ目は、再発防止メモを作ること。4つ目は、上司に相談すべき基準、つまりエスカレーション基準表を作ることです。すべてを一度にやる必要はありません。まず1件のメモでAIチャットの出力に慣れ、次に複数件を分類し、最後に再発防止と相談基準へ進みます。

大切なのは、AIの答えを最終判断にしないことです。AIは断定的に答えることがありますが、事実確認や謝罪、返金、法的な判断は人が行います。顧客に送る文章や社内報告も、必ず人が確認してください。また、氏名や電話番号などの個人情報は伏せてから入力します。公的な考え方として、中小企業基盤整備機構のJ-Net21では、クレーム対応の流れとして感謝を伝える、最後まで話を聴く、相槌を打つ、本当の怒りの理由を確認する、双方に納得できる解決策を示すことが案内されています。消費者庁の「対応困難者への相談対応標準マニュアル」では、罵詈雑言が続く場合に相談対応を終了するなどの基準も示されています。AIの整理は、こうした社内ルールや公的資料を補う下書きとして使いましょう。

成功の見分け方は、メモの山から「今日中に対応するもの」「上司に相談するもの」「記録して傾向を見るもの」が分かることです。同じ原因のクレームがまとまり、再発防止の担当と期限を自分で決められれば十分です。もし分類がしっくりこなければ、原因の項目を自社に合わせて直し、AIにもう一度整理を頼みます。AIが事実を補いすぎている場合も、メモに書かれていない情報を削って再依頼してください。

2. 始める前に準備するもの

最初に用意するのは、クレームメモです。1件だけでも練習になりますが、原因別の分類や再発防止を考えるなら、複数件あると傾向が見えます。直近1か月分など、無理のない範囲で3〜10件ほど集めると整理しやすいです。電話のメモ、メールの文面、来店時の記録など、形式が違ってもかまいません。日付、受付チャネル、顧客の言い分、こちらの対応、結果、未解決かどうかが分かると、AIの整理が具体的になります。すべてが揃っていなくても進められますが、分かる範囲で追記しておきましょう。

次に、使うAIチャットを1つ決めます。ChatGPT、Claude、Copilotなどがあり、無料プランで試せます。アカウント作成が必要な場合があります。無料プランでも回数や使える機能に違いがあるため、最初は1つのサービスに絞り、操作に慣れるのがおすすめです。会社で利用が許可されているか、顧客情報を入力してよいかの社内ルールも先に確認してください。禁止されている場合は、個人情報を完全に伏せたメモや、架空の例だけで練習します。

入力前に必ず行うのが、個人情報を伏せる作業です。氏名は「Aさん」、電話番号は「090-XXXX-XXXX」、住所は「○○市内」、メールアドレスは「example@example.com」、注文番号は「注文ID:XXXX」のように置き換えます。顧客の会社名や担当者名も、必要なら伏せます。伏字の対応表を別に作り、AIチャットには入れないでください。手元で管理し、必要な人だけが見られるようにします。

AIチャットの設定も確認します。サービスによって、入力内容の扱いは異なります。「学習に使われない」「会話を学習に使わない」といった設定があれば、内容を確認してオンにします。項目が見つからない場合や、よく分からない場合は、個人情報や機密情報を入力しないのが最も安全です。無料プランでは特に、利用規約やプライバシー設定を確認してから使い始めましょう。

費用は、無料プランを使う前提なら基本的にかかりません。ただし、無料プランには利用回数の制限や機能の違いがあるため、大量のメモを一度に処理しようとすると制限にかかることがあります。その場合は、日を分ける、件数を絞る、有料契約を検討するなどの対応が必要です。また、AIの出力はあくまで下書きです。顧客への回答、返金、謝罪、法的判断は、必ず上司や担当者が確認してください。準備の確認として、メモが複数件あること、個人情報が伏せられていること、AIチャットにログインできること、社内の利用ルールを確認したことをチェックしてから次へ進みます。

3. ステップ1 クレームメモをAIチャットに貼って緊急度を把握する

まずは1件だけメモを選び、AIチャットに貼って緊急度を把握します。いきなり全部を貼ると、どこを見ればよいか分かりにくくなります。最初の目標は、AIチャットに送る指示文、つまりプロンプトの形に慣れることです。AIには、感情の強さ、緊急度、想定リスク、推奨初動の4点を整理してもらいます。これはクレーム対応を「受付→共感→事実確認→解決提案→記録・再発防止」の流れで考えるときに、最初の記録整理として役立ちます。

プロンプト例は次のとおりです。そのままコピーして、末尾に自分のメモを貼ってください。

あなたはクレーム対応の記録整理を手伝うアシスタントです。以下は架空のクレームメモです。個人情報は伏せています。次の4点を表で整理してください。①顧客の感情の強さ(低・中・高と理由)②緊急度(今日中・数日以内・経過観察と理由)③想定リスク(SNS投稿、損害賠償、同じ苦情の再発、二次クレームなど、考えられるもの)④推奨初動(誰が、いつまでに、何をするか)。断定できない場合は『要確認』と書いてください。最終判断は人が行います。

その後に貼るメモの例です。これは架空の例です。

日付: 20XX年X月X日。チャネル: 電話。内容: 商品の使い方の説明が購入時と違っていた。店員に聞いてもたらい回しにされた。顧客は怒っている。返品したい。まだSNSには書いていない。こちらの対応: 担当者が不在で、折り返しを約束した。結果: 未解決。

AIの出力は、たとえば次のような表になります。感情の強さは「高」。理由は「怒っている」「たらい回しにされた」という表現があるためです。緊急度は「今日中」。理由は「返品希望が強く、不満が高い」「SNSにはまだ書いていないが、対応が遅れると投稿される可能性がある」などです。想定リスクは「SNS投稿」「二次クレーム」「返品対応の遅れ」。推奨初動は「上司に共有」「当日中に電話で事実確認」「謝罪と返品可否の検討」などになります。ここで大事なのは、AIがメモにない事実を勝手に補っていないか確認することです。顧客を責める表現、法的な責任認定、断定的な謝罪文が含まれていたら、その部分は使いません。

出力を読んだら、次の3つを自分に問いかけてください。今日中にやるべきことは何か。上司に相談すべきか。記録として残すべき点は何か。この3つに答えられれば、1件目の整理は成功です。AIの表に「要確認」が残っている場合は、誰に何を確認するかを決めます。たとえば「配送状況を物流担当に確認」「店員の対応を店長に確認」などです。確認が終わるまでは、顧客への返答を確定しないようにします。

うまくいかないときの戻り方も用意しておきましょう。出力が一般的すぎる場合は、メモに日付、チャネル、顧客の言葉、経緯、こちらの対応を追加して再依頼します。緊急度が高すぎる、または低すぎる場合は、自社の基準をプロンプトに追記します。たとえば「当社では、SNS投稿の示唆、身体安全、金銭トラブル、同じ連絡が3回以上は上司相談必須です」のように書きます。これは自社用の例であり、実際の基準に置き換えてください。個人情報を入れてしまった場合は、いったん入力を止め、必要なら削除し、設定を確認します。判断に迷う場合は上司に相談し、以後は伏字にします。AIが謝罪文を作っても、送信前に必ず人が確認してください。

このステップの完了チェックは、1件のメモについて「今日中に対応するか」「上司に相談するか」「記録して傾向を見るか」が説明できることです。AIの表をそのまま正解にせず、人の判断を加えたメモとして保存します。次は、同様のメモを複数件に広げ、原因別の分類表を作っていきます。

クレームメモの受付から再発防止メモ作成までの4ステップの流れ。
クレームメモの受付から再発防止メモ作成までの4ステップの流れ。

4. ステップ2 複数件を原因別に分類してパターンを見つける

クレームメモが数件たまっていると、1件ずつ読むだけでは「同じような原因が繰り返されている」ことに気づきにくくなります。このステップでは、複数件のメモをまとめてAIチャットに貼り、商品不良・説明不足・接客対応・配送遅延などの原因別に分類した表を作ります。あわせて、件数や傾向を一覧にして、再発防止を考える土台にします。

始める前に用意するもの

  • クレームメモを3〜10件程度。紙でも表計算でも構いません。
  • 各メモに、できれば「日付」「受付経路(電話・メール・来店など)」「内容」「対応状況」を書いておきます。
  • 個人情報は必ず伏せます。氏名、電話番号、住所、メールアドレス、会員番号、クレジットカード情報などは、AIチャットに貼る前に「A様」「電話番号は伏せています」のように置き換えます。
  • ChatGPTやClaudeなどの無料AIチャットを新規スレッドで開きます。新規スレッドにするのは、前の会話の内容が混ざるのを防ぐためです。

AIチャットへの入力例

次の文をコピーし、最後にメモを貼ります。かっこ内は自店に合わせて変えてください。

あなたは店舗のクレーム整理を手伝う助手です。
以下のクレームメモを、原因別に分類して表にしてください。

・原因カテゴリは「商品不良」「説明不足」「接客対応」「配送遅延」「その他」から1つ選ぶ
・表の列は「No」「日付」「受付経路」「要約」「原因分類」「緊急度」「対応状況」「分類の理由」
・件数、割合、目立つ傾向、緊急度が高いものを箇条書きで出す
・メモにない情報は追加しない。推測する場合は「推測」と明記する
・個人情報は伏せてあります

メモ:
(ここに3〜10件のメモを貼る)

出力の例(架空の例です)

| No | 日付 | 受付経路 | 要約 | 原因分類 | 緊急度 | 対応状況 | 分類の理由 | |---|---|---|---|---|---|---|---| | 1 | 5月1日 | 電話 | 商品の傷について連絡 | 商品不良 | 中 | 対応中 | 商品そのものへの指摘のため | | 2 | 5月2日 | メール | 予約方法が分かりにくい | 説明不足 | 低 | 未対応 | 案内文の不足に関する指摘のため | | 3 | 5月3日 | 来店 | 店員の言い方に不満 | 接客対応 | 中 | 対応済み | 接客中の会話に関する指摘のため |

件数は「商品不良1件、説明不足1件、接客対応1件」。傾向として「受付経路が電話・メール・来店に分かれている」「緊急度が高いものはない」といった一覧が出ます。

確認するポイント

  1. 元のメモの件数と、表の行数が一致しているか。
  2. 分類の理由が、メモに書いた言葉に基づいているか。AIが勝手に「いつも起きている」「よくある」と追加していないか。
  3. 緊急度の理由が書かれているか。理由がない場合は「なぜその緊急度なのか理由も書いて」と追加で聞きます。
  4. 個人情報が表に残っていないか。氏名や連絡先があれば、その場で伏せ直します。

うまくいかないときの戻り方

  • 分類が細かすぎる場合は「カテゴリを5つに固定して、それ以外は『その他』に入れて」と伝えます。
  • 分類に迷う場合は「判断が難しいものは『その他』に入れ、迷った理由も書いて」と指示します。
  • AIがメモにない内容を足した場合は「メモにない情報は追加しないで。推測は『推測』と明記して」とやり直します。
  • 分類が偏りすぎる場合は、メモが少なすぎる可能性があります。件数を増やすか、カテゴリを減らして再実行します。

原因分類はあくまで下書きです。現場の事情を知る人が最終確認し、必要なら分類名を自店の言葉に直してください。

5. ステップ3 再発防止メモとエスカレーション基準を作る

分類表ができたら、次は「同じことを繰り返さないためのメモ」と「どこから上司に相談するか」の基準を作ります。ここでいうエスカレーションとは、自分だけで判断せず、上司や責任者に相談・引き継ぎすることです。

再発防止メモを作る手順

ステップ2で作った分類表を、同じAIチャットのスレッドに貼ります。そのうえで、次のように指示します。

上の分類表をもとに、原因ごとに再発防止メモを作ってください。

・「すぐできる対策」「仕組みの対策」「担当」「期限」「確認方法」に分ける
・J-Net21のクレーム対応の考え方(感謝を伝える、最後まで話を聴く、相槌を打つ、本当の怒りの理由を確認する、双方に納得できる解決策を示す、クレームを言う顧客は商品やサービスに高い期待を持つ顧客と捉える)を踏まえる
・メモにない事実は追加しない
・一般論ではなく、この分類表に出ている原因ごとに書く

出力例(架空の例)では、原因ごとに次のような表が出ます。

| 原因 | すぐできる対策 | 仕組みの対策 | 担当 | 期限 | 確認方法 | |---|---|---|---|---|---| | 商品不良 | 提供前の確認を担当者が声に出して行う | 確認項目をレジ横に掲示する | 調理担当 | 1週間以内 | 週末に確認欄を見る | | 説明不足 | 予約案内の文面を読み上げて確認する | 案内文をテンプレート化する | 事務担当 | 2週間以内 | 次回の予約時に使えたか確認 | | 接客対応 | 声の大きさと言い方を互いに確認する | 朝礼で注意する言い方を共有する | 店長 | 1か月以内 | 週1回の振り返り |

エスカレーション基準を作る手順

続けて、次のように指示します。

上司に相談すべき基準を表にしてください。

・「自分で対応可」「上司に相談」「すぐ上司に報告して判断を仰ぐ」「記録必須」に分ける
・健康・安全、金銭・契約、法的判断、SNSや口コミへの拡散、同じ苦情の繰り返し、暴言・脅迫、対応困難な相談者を観点に入れる
・消費者庁「対応困難者への相談対応標準マニュアル」では、丁寧な説明を繰り返しても社会通念から逸脱する主張や要求をやめない相談者、罵詈雑言が続く場合は相談対応を終了すると示されている。ただし終了の判断は一人でせず、上司に相談する

出力例(架空の例)です。

| 状況 | 判断 | 記録 | 相談先 | |---|---|---|---| | 商品の傷についての初回連絡 | 自分で対応可 | 対応内容を記録 | 不要 | | 金銭の返金や契約の変更 | 上司に相談 | 金額と経緯を記録 | 店長 | | 健康や安全に関わる可能性 | すぐ上司に報告 | 日時・内容・対応を記録 | 店長と本部 | | SNSや口コミに投稿すると言われた | すぐ上司に報告 | 発言内容を記録 | 店長 | | 同じ人から同じ苦情が繰り返される | 上司に相談 | 回数と内容を記録 | 店長 | | 暴言・脅迫が続く | すぐ上司に報告 | 日時・言葉・対応を記録 | 店長と本部 |

確認するポイント

  • 再発防止メモに「誰が」「いつまでに」「どう確認するか」が入っているか。
  • エスカレーション基準が「迷ったら相談」だけで終わっていないか。すぐ相談すべき条件が具体的か。
  • AIに法律や医療の判断をさせていないか。法的な判断が必要な場合は、AIの答えをそのまま使わず、上司や専門機関に相談します。
  • 消費者庁のマニュアルにある「対応を終了する」判断を、一人で決めていないか。終了の判断は必ず上司に相談します。

失敗時の戻り方

  • 対策が一般論になる場合は、分類表の原因を1つに絞って「この原因だけ」と指定し直します。
  • 基準が厳しすぎる、または緩すぎる場合は、AIに決めさせず、上司と現場で調整します。
  • AIが「必ずこうすれば解決する」と断定した場合は、根拠を確認し、メモにない情報なら採用しません。
自分で対応してよいケースと、すぐ上司に相談すべきケースを見分ける基準の比較。
自分で対応してよいケースと、すぐ上司に相談すべきケースを見分ける基準の比較。

6. 具体例 架空の飲食店でのクレーム整理

ここでは架空の飲食店「みどり食堂」を例にします。実在の店ではありません。3件のクレームメモを使い、緊急度判定から分類表、再発防止メモまでを一通り示します。

3件のメモ(個人情報は伏せた状態)

  1. 電話:「昨日テイクアウトした唐揚げが生焼けだった。子どもが食べて、お腹が痛いかもしれないと言っている。」
  2. メール:「Web予約で18時を選んだのに、来店したら20分待たされた。予約時間と案内が違う。」
  3. 来店:「会計のときの店員の言い方がきつかった。二度と来ないと思う。」

ステップ1の緊急度整理(前のステップで済んだ想定)

  • 1件目は健康に関わる可能性があるため緊急度「高」。すぐ上司に報告し、事実確認を行います。
  • 2件目は待ち時間と案内の違いなので緊急度「中」。予約の運用を確認します。
  • 3件目は接客の言い方なので緊急度「中」。対応済みとして記録します。

ステップ2の入力例

あなたは飲食店のクレーム整理を手伝う助手です。
以下の3件を原因別に分類し、表にしてください。

・原因カテゴリは「商品不良」「説明不足」「接客対応」「その他」から1つ選ぶ
・表の列は「No」「受付経路」「要約」「原因分類」「緊急度」「対応状況」「分類の理由」
・件数、傾向、緊急度が高いものを箇条書きで出す
・メモにない情報は追加しない

メモ:
1. 電話:テイクアウトの唐揚げが生焼け。子どもが食べた。
2. メール:Web予約の時間と、来店時の案内が違った。
3. 来店:会計時の店員の言い方がきつかった。

出力例(架空の例)

| No | 受付経路 | 要約 | 原因分類 | 緊急度 | 対応状況 | 分類の理由 | |---|---|---|---|---|---|---| | 1 | 電話 | 唐揚げの生焼け | 商品不良 | 高 | 継続 | 加熱状態に関する指摘のため | | 2 | メール | 予約時間と案内の違い | 説明不足 | 中 | 対応中 | 予約案内の伝え方に関する指摘のため | | 3 | 来店 | 会計時の言い方 | 接客対応 | 中 | 対応済み | 店員の言葉遣いに関する指摘のため |

件数は「商品不良1件、説明不足1件、接客対応1件」。傾向として「3件とも、お客様が期待していたことと実際の対応が違う点が共通している」とAIがまとめることがあります。ただし、これは傾向の下書きです。実際に共通原因かどうかは、現場で確認してください。

再発防止メモの例

AIに分類表を貼り、原因ごとに「すぐできる対策」「仕組みの対策」「担当」「期限」「確認方法」を出させます。架空の例では次のようになります。

| 原因 | すぐできる対策 | 仕組みの対策 | 担当 | 期限 | 確認方法 | |---|---|---|---|---|---| | 商品不良 | 提供前に加熱状態を声に出して確認する | 確認項目を調理場に掲示する | 調理担当 | 1週間以内 | 週末に確認欄を見る | | 説明不足 | 予約時間と案内を復唱する | 混雑時の声かけ文を決める | 事務担当 | 2週間以内 | 次回予約時に使えたか確認 | | 接客対応 | 会計時の言い方を互いに確認する | 朝礼で注意する言い方を共有する | 店長 | 1か月以内 | 週1回の振り返り |

1件目は健康に関わる可能性があるため、再発防止だけでなく、すぐ上司に報告します。AIに「食中毒と確定」と書かせず、事実確認を先に行います。消費者庁のマニュアルにある対応困難者の判断が必要な場合も、一人で決めず上司に相談します。

確認するポイント

  • 3件すべてが表に入っているか。
  • AIが「子どもが食中毒になった」と断定していないか。メモでは「お腹が痛いかもしれない」としか書いていないため、断定はできません。
  • 再発防止メモに担当と期限があるか。
  • エスカレーション基準に「健康・安全はすぐ上司」が入っているか。

失敗時の戻り方

AIが店名や人物名を出した場合は、その場で伏せ直し、新しいスレッドでやり直します。分類が違うと感じた場合は「1件目は商品不良ではなく安全に関わる問題として扱って」のように修正指示を出します。AIの回答が一般論になった場合は、3件のメモに戻り、原因を1つに絞って聞き直します。

7. 完了確認とやり直し方

最後に、クレームメモの整理が終わったかどうかを確認します。次の4点が揃っていれば、ひとまず完了です。

4点チェックリスト

  1. 緊急度の整理
  • 各メモに「高・中・低」のどれかが付いているか。
  • 緊急度の理由が書かれているか。
  • すぐ対応すべきものが、すぐ上司に共有されているか。
  1. 原因別の分類表
  • 元のメモの件数と表の行数が一致しているか。
  • 原因カテゴリが自店の言葉になっているか。
  • 「その他」が多すぎないか。多すぎる場合はカテゴリを見直します。
  • 分類の理由がメモの内容に基づいているか。
  1. 再発防止メモ
  • 原因ごとに「誰が」「いつまでに」「何を確認するか」が書かれているか。
  • 一般論ではなく、自店のクレーム内容に合っているか。
  • 安全や健康に関わる対策は、上司の確認を受けているか。
  1. エスカレーション基準
  • 自分で対応できる範囲が書かれているか。
  • すぐ上司に報告すべき条件が書かれているか。
  • 記録すべき内容が書かれているか。
  • 消費者庁のマニュアルにある「対応困難者」や「罵詈雑言が続く場合」の判断を一人でしていないか。

個人情報を入力してしまった場合

もし氏名や連絡先をAIチャットに入力してしまったら、次の順で対応します。

  1. その会話をこれ以上広げない。追加の情報を入力しない。
  2. AIチャットの会話削除や、入力内容が学習に使われない設定がある場合は、サービス上の案内に従って確認する。
  3. 社内の個人情報のルールに従い、上司や管理者に報告する。
  4. 必要な本人対応は、社内の窓口や上司の指示で行う。AIに判断させない。
  5. 新規スレッドを開き、個人情報を伏せたメモからやり直す。

AIの回答が的外れな場合の聞き直し方

回答がぼやけている、分類が違う、一般論に見える場合は、一度に全部を直そうとせず、情報を絞って聞き直します。

  • 分類が曖昧なとき

「カテゴリを『商品不良』『説明不足』『接客対応』『配送遅延』『その他』に固定して。迷ったら『その他』に入れ、理由も書いて。」

  • 件数が多すぎてまとまらないとき

「まず3件だけに絞って分類して。残りは後で追加します。」

  • 対策が一般論になるとき

「自店のメモに出ている原因ごとに、担当と期限を入れて。」

  • AIが事実を追加するとき

「メモにない情報は追加しないで。推測は『推測』と明記して。」

  • 出力形式を変えたいとき

「箇条書きではなく表で出して。」

どこに戻ればよいか

  • 緊急度がおかしいと感じたら、ステップ1の緊急度整理に戻ります。
  • 分類がおかしいと感じたら、ステップ2の分類表に戻り、カテゴリを固定してやり直します。
  • 再発防止メモが一般論なら、分類表の原因を1つに絞ってステップ3をやり直します。
  • エスカレーション基準が曖昧なら、AIに聞き直す前に、上司と「どこから相談するか」を確認します。

成功の見分け方

元のメモがすべて表に入っており、分類の理由を自分の言葉で説明できる。再発防止メモに担当と期限がある。エスカレーション基準を見れば、次に誰へ相談するかすぐ分かる。そして、個人情報が記事や社外に出る形で残っていない。この状態なら、AIチャットは下書き作りとして役立っています。最終判断は必ず人が行い、定期的に基準を見直してください。

記事の作業が完了したかどうかを確認する4項目のチェックリスト。
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